スーパーフォーミュラを観に行く、タイヤの勉強です!

 2021年6月20日、スーパーフォーミュラ 第4戦 スポーツランドSUGOへ行って参りました。今シーズンのレース観戦は、3月のスーパー耐久シリーズ 開幕戦 ツインリンクもてぎに次ぐもの。本格的レース観戦は26-27年振りぐらいだったと記憶、なのに今年は既に2戦目へ。

 前日、復活したスーパーアコード? で自宅を6時半に出発。ナビ表示は1時間半ほどで到着の予定、ゆっくり行きましょ。

 愛車アコードは昨日の修理こそ完全化したものの、如何せん老体だし無理は出来ません。労りながらもM/Tシフトの操作感に浸りなんちゃってレーサー気分、しかし安全第一で向かいます。運転はアシスタントと交代で担当します。

 アシスタントの運転は結構攻めるところがある。しかもイニシャルDのユーロビートを響かせ私以上に高揚感を掻き立てます。助手席でナビをしつつもやや落ち着かない。

 それ以上に落ち着かないのがタイヤでした。高速で改めて感じることになったけれど何とも言えずダメダメ感が強まっています。軽トラ同様こっちも検討しないといけません。正直ノイズの酷さアキマセン。

 そうこうしている間に時間は経過しスポーツランドSUGOへ到着。コロナ禍で入場制限等謳っていたけれど結構人が多い印象。観戦対策は前回よりも更に厳しい。体調を記した用紙の提出が求められました。体温も測定されマスクは当然必須です。

 ただ広大な屋外のサーキット、そこは密室云々ではないので心配はしていません。座席はグランドスタンド含め全てがソーシャルディスタンス対策、前後左右に2人分位のスペースを空けるように×シールが貼られています。

 天候は前日の雨が上がり、到着時は20℃くらいで快適。ただ昼近くになるとグングン気温が上昇し30℃近い。陽が差すと暑くマスクは相当厳しいっす。水分多めに取らないと熱中症の危険も。場内アナウンスもこの点について何度も注意を促していました。

 さて、本日のスケジュールはメインがスーパーフォーミュラ、それを挟むようにスーパーフォーミュラ・ライツが2戦組まれています。全てに参戦したのが元F1ドライバー ジャン・アレジ氏の息子ジュリアーノ・アレジ選手。後藤久美子さんの息子でもあります。

 スーパーフォーミュラはスポット扱いのよう、スーパーフォーミュラ・ライツではチャンピオンを狙うという意気込み。

 来日前はFIA GP3(現F3)やF2に挑戦していたけれど結果が出なかった。F1への昇格が叶わなかった、ということ。現在F1のフェラーリで活躍するシャルル・ルクレールとはフェラーリ・ドライバー・アカデミーで同期でした。

 日本を主戦場に選んだのは格落ちし稼ぐため、ではないでしょ。母親の母国である縁とレース環境の良さでは。ここで経験を積みF1へ何とかステップアップしたい。同様の理由で過去、日本を選び世界で活躍するドライバーも少なくない。近年ではアルファタウリのガスリー、元マクラーレン、現在メルセデスのリザーブドライバー バンドーンもそう。昔ならラルフ・シューマッハとかも‥

 残念だったのは中嶋一貴、小林可夢偉の両選手が参戦していなかったこと。WEC(世界耐久選手権)の関係ですかね? 元F1ドライバーの走りを直に観たかった。

 タイヤはヨコハマのワンメイクです。2016年からそれまでのブリヂストンに代わり供給しています。レースで得た最新テクノロジーを一般タイヤへ活かしたい、というのが狙いのひとつ。それとモータースポーツへの参戦でイメージアップを図る、でしょう。

 かつてはレースで勝つことが販売へ影響を与えました。しかし現在は レース=スポーツタイヤ需要アップ にはなり難い、この純粋な捉え方は少数。何故ならスポーツタイヤを対象にする車種は減るばかり、SUV全盛のいまレースの意義は新たなテクノロジー開発が主体になるはず。

 プラスしてレースをしているヨコハマの信頼性を植えつける。SUVであっても信頼のメーカーヨコハマを選んでね、ということかと。

 レースは雨もあれば酷暑もあります。その中で最高のパフォーマンスを発揮することが求められます。それに応えることでメーカーのテクノロジー進歩も果たせる、ということ。その実験場?であるサーキット、やはり直に観ることで色んなことを吸収、そして思いを感じ取ることが出来ます。

 今回ヨコハマは約600本のタイヤを持ち込んだという。これでも通常より200本程度少ない。前戦オートポリスが雨、その為に多くのチームが新品のドライタイヤを持ち越しているのが理由です。

 またF1でもタイヤの内圧(空気圧)問題が話題になったけれど、スーパーフォーミュラも同様。タイヤのグリップを高めるためには内圧を下げたい。そうすると接地面を大きく取ることが可能、結果グリップが上がります。一方で内圧が低い状態ではタイヤの変形量が大きくなってしまい、発熱からショルダー部などに負荷が掛かりバーストの危険性が高まります。

 究極の高速走行を一定時間維持するレースシーンで、内圧のシビアさは半端じゃありません。タイヤメーカーとチーム、そこには安全性へ向けたルールが存在します。ただ少しでもマシンパフォーマンスを上げたいチームとドライバーにとっては駆け引きも、ギリギリまで下げたいということです。

 今回、それに類する出来事が無かったのは幸いです。タイヤバーストの発生は多くが最高速に達した時に起こります。結果クラッシュし最悪の事態もある訳で、議論となるケース免れません。

 視点はタイヤからマシンの挙動へ。フォーミュラカーの空力、タイヤが露出している為にボディで覆われるWECマシンなどに比較し抵抗が大きいと言われます。しかしそれは究極の比較。

 それでもマシン重量のアドバンテージがあるし、ダウンフォースの凄さは吸いつくような、路面に押し付けられるような、その最上級の表現になるでしょう。

 一時、最高速の抑制対策で前後のウイングを小さくするルールがF1をはじめとするフォーミュラカーで実行されました。一定効果はあったのでしょうが逆にマイナスも露呈、現在は以前にも増して大きなウイングが装着、しかも形状は相当複雑化しています。見た目も今の方が格好いい。

 最後にブレーキングについて。SUGOのホームストレートは最終コーナーから10%の勾配を駆け上がりダンロップブリッチあたりから平坦に、そこからグッと加速し1コーナーへ突入。ここでのブレーキング競争が見せ場。ただSUGOでの最高速が記録されるのは馬の背コーナー。恐らく300km近くまで出ているのかな。

 今回は1コーナー手前でブレーキングを凝視。いったいどのあたりからブレーキ操作に入るの? 音に注目すると100mあたり前からエンジン音とは異なる音が聞こえて来ます。金属音のような‥ マシン規定を確認したらブレンボ製キャリパー、ブレンボ製カーボンディスクを採用しているのでこれらが擦れる音ですね。

 マシンから僅か3~4mの至近距離で挙動と音を確認、もう痺れて気絶しそうでした。スーパーフォーミュラ最高!

 ということで、熱くなった親父の独り言になってしまいましたが、やはりレースはいい。ネットで観るのも悪くないけれど、直接観戦は音と匂いが直に感じられ感動や興奮は100倍にもアップデートされます。

 ここまでスーパー耐久、スーパーフォーミュラ、スーパーフォーミュラ・ライツを観たので次はスーパーGTしかないでしょ。人気は最も高いカテゴリーだし是非行きたい‥ でもどうかな?

 正直こういう写真を撮るの不本意ですけどショウガナイ‥ 1枚だけ嫌々撮りましたのでどうぞ!

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