スポーツタイヤ神話は更に過激なモデルへ傾倒か‥

 アジアンタイヤにおけるスポーツのあり方は、製品全体を括る歴史でもあります。過去、NANKANG「NS-2」が礎を築き、製品を牽引、波及効果をもたらして来ました。スポーツカーばかりではなく、ミニバンなどでも興味を高めるクルマに採用されたのが背景になるかと。

 しかし、現在は進化形態が絞り込まれ、いわゆるドライグリップに傾倒しつつある製品が際立つようになっています。カテゴリー横断へ期待を背負いつつも、メインは一般的なスポー性能を上回るコンペティションにも通じる製品が注目されています。

 先日MAXTREK「MAXIMUS DS01」の掲載を果たしたけれどこれもそのひとつ。Vシェイプのトレッドデザインを採用するいかにもの製品として、見た目のスパルタンさが際立ちます。サーキット走行に得意性を示す製品が、カテゴリーの柱としてまたひとつ追加されたわけです。

 アジアンタイヤは、メジャーに比較し価格の安さを謳うのは当然です。更に性能面でもドライグリップに主張性を高めます。そのレベルはかつてのメジャーを上回るのでは、と言われるケースが少なくありません。

 代表的なモノとしてNANKANGの3つを挙げておきたい。「CR-S」「AR-1」「NS-2R」がとなる‥

 でも全体的には大味なところもあるような。静粛性や乗り心地はスポーツタイヤとして重要視されなかった点ながら、繊細さという点での追求レベルが今少し高まると新たな次元が見えて来そうです。

 従来までのスポーツを謳う製品はその点から見劣り感があります。スポーツに敢えて括り溶けいるよりも、スポーツコンフォートとして本来の主張を強調するのが適策であると考えます。

 それにしても既存のスポーツは凄いものです。トレッドデザインだけなら一線級、そうメジャーをも含めたピュアスポーツに括っても見劣り感はしない。‥だけならですが。

 メジャーにおけるピュアスポーツは、純粋に運動性能を高めることを狙ったタイヤです。スパルタンという言葉も添えておきたい。その本質は素材にも及んでおり、耐摩耗性や剛性面での優位性を発揮します。

 アジアンタイヤにおいてはこの点に課題を残します。従い2つを一緒くたにすることは本意ではありません。

アジアンスポーツタイヤ性能比較 スパルタンさを満たすその性能
アジアンタイヤで絶対的なグリップ性能に優れているスポーツ、その追求に変化は見当たらず。トレッド面は幅広の溝が刻まれ、面積を確保した…
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