トーヨーの新ジャンルは発想に優れるもその先が‥

 トーヨー、かつては(2011年9月から)オールシーズンと呼ばなかったけれど明らかにそれよね、の製品投入を果たしています。「CFt(シーエフティー)」という製品です。トレッドデザインとコンパウンドは夏冬双方に対応可能なもので新ジャンル、クロスファンクショナルタイヤを謳いました。

 現在は完全フェードアウトで、代わるのがオールシーズン「CELSIUS(セルシアス)」です。これも当初はSUV向けを訴えていましたが、最新はSUV/ミニバン/セダン/コンパクト/軽カーとなっています。

 こうなると「CFt」が活かされていたら‥ 「CELSIUS」をSUV用そのままに、「CFt」を乗用車へ向けたものとして差別化が出来たはず。

 トーヨーは新ジャンルの投入に積極的です。そのひとつスタッドレスタイヤ「Winter TRANPATH TX」もそう。これについては敢えてミニバン専用とは謳わずSUVやミニバンなどのハイト系を強調。しかし、ミニバン専用としてのジャンルは唯一なので拘って欲しかった。

 夏用として4×4用は「OPEN COUNTRY R/T」を投入しています。これも新ジャンルの投入を謳います。R/Tとは(Rugged Terrain)だという。でこぼこのある、ごつごつした、起伏のある地形や路面に対する特化性能を意味します。M/TとA/Tの中間性能と言えば理解し易い。これは一定の成功と言えそう。

 またミドルクラスミニバンの上級グレードを新たなターゲートにした「TRANPATH ML」もありました。「TRANPATH」シリーズの新カテゴリーとして22年間に渡る技術の蓄積を謳ったもの。しかし2022年シーズンからフェードアウトになっています。

 新ジャンルへの投入は非常に好感が待てます。しかしながら、受け入れに関しては想定との差異がある。そこを切り込めばその先が見えてくるのですが‥

 その点においてトーヨーの取り組みは先進性を持つも、先々が活きて来ないような気がします。余りにも潔い姿勢はどうかと。あとひと粘りの拘りを持って欲しい。こういうメーカー嫌いじゃないんですけどね。

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