
空気圧という言葉ですが、これはタイヤの中に入っている空気の押し返す力のことを指します。タイヤはただのゴムの塊ではなく、中に空気を入れ膨らませることで形を保ち、クルマの重さを支えながら道路と接しています。
この内部の空気の圧力が空気圧です。数字ではkPa(キロパスカル)などで表示され、クルマごとに適正空気圧という基準が決められています。
空気圧は見た目では分かり難いのですが、実はクルマの安全にとても大きく関係しています。タイヤは路面と接する接地面という部分でクルマを支えていますが、この接地の状態は空気圧によって大きく変化します。
空気圧が低い状態、つまり空気が足りないタイヤはつぶれるような形になります。すると接地面が広がりすぎて、タイヤの両肩の部分ばかりが強く擦れる状態になります。
この状態で走り続けるとタイヤの端が早く摩耗し、寿命が短くなるだけでなく、ハンドル操作も鈍くなります。更に、タイヤが必要以上にたわむことで内部に熱がたまりやすくなり、高速走行ではバースト(破裂)のリスクも高まります。
逆に空気圧が高すぎる場合は、タイヤがパンパンに張った状態になります。そうなると接地面が中央寄りになり、路面とのグリップが減ってしまいます。ブレーキを踏んだ時の制動距離が伸びたり、段差や荒れた路面でタイヤが跳ねやすくなったりします。特に雨の日には、路面の水をしっかり排出できず滑りやすくなることもあります。
タイヤは、乾いた路面や雨の路面でしっかりグリップするように設計されていますが、その性能は適正な空気圧があってこそ発揮されます。空気圧がズレていると、タイヤ本来の性能が大きく落ちてしまいます。
例えば、ブレーキ性能、コーナリング性能、直進安定性、燃費など、クルマの基本性能すべてに影響します。メーカーが指定している空気圧は、これらのバランスが最も良くなる数値になっています。
また空気圧は時間とともに自然に少しずつ減っていきます。タイヤは完全な密閉ではない為に、1ヶ月でおよそ5~10%ほど空気が減ることも珍しくありません。気温の変化でも数値は変わり、寒いと空気圧は下がり、暑いと上がる傾向にあります。こうした理由から、月に1回程度の空気圧チェックをすすめています。
つまり空気圧とは、タイヤの中の空気の力であり、クルマの安全を支える基本的な要素です。タイヤの溝やゴムの状態を見ることも大切ですが、実際には空気圧が適正であることが安全運転の土台になっています。タイヤを長く安全に使う為にも、定期的に空気圧を確認する習慣がとても大切です。
