スタッドレスタイヤは1980年代に国内導入が始まり、1991年3月のスパイクタイヤ販売中止を契機に普及が加速しました。世代ごとの技術進化は明瞭です。
1990年代の第1~第2世代ではシリカ配合などで氷上グリップを改善し、2000年代の第3~第4世代では発泡ゴムで氷面の水膜除去と密着性・持続性が大きく向上しました。2010年前後の第5世代は氷上・雪上・ドライ性能のバランスを確立する集大成とされ、その後の第6~第8世代ではSUVや重量車対応、転がり抵抗低減、ナノレベルの配合制御や水分吸着技術、3Dサイプなどによってさらに氷上性能と総合性能が強化されています。
メーカーごとにブランド刷新や伝統継承の方針が分かれ、市場には多様な選択肢が残されており、進化は今も続いています。ここに至る経緯、歴史を確認してみます。
スタッドレスタイヤはこの年にこの製品が登場!
ブリヂストン BLIZZAKの歴史
ブリヂストンは1988年に初代「BLIZZAK」を投入しましたが、このときの製品群が「PM10」「PM20」であり、1992年の「PM30」で基礎を固めていきます。
ブリヂストンが切り拓いた最大の革新は発泡ゴムです。これはゴム内部に無数の微細な気泡を組み込み、氷上で発生する水膜を吸収しながら路面に密着する構造です。従来のゴムではどうしても滑ってしまう氷上で画期的な性能を示し、以降のスタッドレス開発の方向性を決定づけました。
1994年の「MZ-01」は発泡ゴムを本格的に導入し、氷上のミラーバーン対応に特化しました。続く「MZ-02」(1997年)は気泡同士を連結し、水の逃げ道を強化した連鎖発泡ゴムを採用、2000年の「MZ-03」では更に大径化したメガ発泡ゴムで効率的に除水する仕組みを確立しました。ここで水膜対策というブリヂストンの思想が完全に定着したと言えます。
2003年「REVO1」では、除水性能に加え、氷を直接引っかくバイト粒子を導入。これは表面の摩擦力に頼るだけでなく、氷そのものを物理的に削ることで、従来の弱点を克服しようとしたものです。
2006年の「REVO2」はレボ発泡ゴムZを搭載し、進化を明確に示しました。2009年「REVO GZ」は非対称パターンを導入し、旋回や制動における剛性バランスが大幅に改善。ここでスタッドレスは氷だけでなく総合的な冬道性能へ拡張していきます。
2013年に登場した「VRX」は25周年記念の集大成であり、長年の発泡ゴム技術とパターン進化を融合させた完成度の高い製品でした。氷に効くスタッドレスという「BLIZZAK」の代名詞を完全に確立したのはこの時期です。
しかし集大成を超える進化は止まらず、2017年「VRX2」はアクティブ発泡ゴム2を採用し、アイス性能をさらに10%高めました。2021年の「VRX3」では20%向上を掲げ、ナノレベルでの摩擦制御や接地形状の安定性を強化し、歴代最高峰の氷上性能を誇ります。
そして2025年、「BLIZZAK WZ-1」を投入します。新たなプレミアムと位置付ける商品設計基盤技術ENLITENを初搭載しました。
一方でSUV・4×4向けのラインアップも「WINTER DUELER」から「BLIZZAK DM-Z3」へと繋がり、2008年「DM-V1」で一気に市民権を得ます。2014年の「DM-V2」、そして「DM-V3」と続き、常に乗用車用「BLIZZAK」と同世代の素材技術を取り込みながら進化してきました。大型SUVや4WDが普及するなかで、「BLIZZAK」が市民に選ばれる信頼性を裏打ちする流れになっています。
「BLIZZAK」の歴史は、水膜を制御する発泡ゴム技術を軸にしながら、氷に食い込む構造、接地の安定性、トレッド剛性バランスといった複合技術を積み上げてきた歩みです。最初はスパイクを使わないで氷に効かせるための挑戦でしたが、30年以上の蓄積を経て氷上の信頼という唯一無二のブランド価値に到達したと言えます。
BLIZZAKの由来
英語で大吹雪を意味するBlizzard(ブリザード)と、独語でのこぎりなどのギザギザの歯を意味するZacke(ツァッケ)を組み合わせ「BLIZZAK」と名付けたという。1988年に発泡ゴムを採用した乗用車用スタッドレスタイヤの発売がきっかけです。2023年シーズンに35年を迎えました。
ヨコハマ iceGUARDは第8世代
ヨコハマは起点となる「GUARDEX」を1985年に投入、これが第1世代です。当時はスタッドレススノーラジアルタイヤ、という時代の流れを感じさる言葉で紹介されており何とも言えない味わいさです。
第2世代は1993年「GUARDEX K2」、「GUARDEX PROFUSE」発売、「GUARDEX ハイブリッド400i」新サイズ発売。このあたりは少し曖昧かもしれません・・
1997年7月「GUARDEX K2 F700」を投入、前年に北海道限定で発売しものを全国展開へ。ヨコハマのタイヤ哲学だというKissの氷上摩擦シミュレーションにより、エッジ効果と粘着摩擦力を謳います。1997年9月はロープロファイル専用パターン「GUARDEX K2 F700A」追加。
2002年「iceGUARD」シリーズの誕生が第3世代、その第一弾が「iceGUARD ig10」です。従来2倍の吸水力で氷上性能を大幅に高めたダブル吸水ゴムを採用しました。
2005年には「iceGUARD BLACK(ig20)」です。ブラック吸水ゴム を採用し、路面温度による路面状況の違いに対応することをアピールします。
そして第4世代は 2008年の「iceGUARDトリプル」、更に第5世代は2012年の「iceGUARD 5」、第5.5世代は2015年「iceGUARD 5 PLUS」と続きます。「iceGUARD 6」で第6世代に到達します。
2021年に第7世代の投入になります。「iceGUARD 7」がそれ。「iceGUARD」シリーズが追及する氷に効くを一層向上、雪に効もレベルアップ、永く効くも兼ね備え、一貫した追及姿勢を強調します。
2025年には第8世代となる「iceGUARD 8」を発売します。氷上性能を革新的に高める、冬用タイヤ新技術コンセプトである冬テックを採用した第1弾製品となります。
SUV/4×4については、1997年に登場した乗用車用「GUARDEX K2 F700」の技術を採用した「GEOLANDAR I/T G071」が1998年に発売されます。当初は北海道限定でアイス性能を高めたモデルとして登場、翌年全国展開へ発展させました。クロスカントリー4×4用スタッドレスとして紹介されています。
2001年「GEOLANDAR I/T+ G071」発売。従来の「GEOLANDAR I/T G071」のトレッドパターンを継承、コンパウンドには乗用車用「GUARDEX K2」シリーズの 氷着バルーンゴム を専用化し搭載したのが特徴です。
2003年「GEOLANDAR I/T G072」が登場。乗用車用スタッドレスiceGUARDのダブル吸水ゴムをアレンジし採用しています。そして2009年「GEOLANDAR I/T-S G073」へ続きます。
ここまでヨコハマのSUV/4×4ブランドは「GEOLANDAR」シリーズに拘ります。地球上のあらゆる道や大地を自在に走るというコンセプトの下に開発、スタッドレスタイヤも踏襲します。ブランド名に続く「I/T」はアイス・テレーンを意味。
そして2016年、SUVとして初めて乗用車用スタッドレスブランド「iceGUARD」を採用した「iceGUARD SUV G075」が登場。SUVブランド「GEOLANDAR」とは決別し、ヨコハマのスタッドレスは「iceGUARD」を全面的に強調します。
ダンロップ ミウラ折りサイプで躍進
1982年にスノーラジアルという括りで発売したのが「SP SNOWROYAL-G」です。1985年には「WINTER GUARD」へ、1989年には「GRASPIC S100Z」が登場。
1995年に投入された「GRASPIC HS-1」からがダンロップスタッドレスの歴史と言えるのでは。
1997年「GRASPIC HS-3」を経て、1999年に路面環境シミュレーション技術デジタイヤをスタッドレスに採用した「GRASPIC DS-1」が登場。2002年にはデジタイヤDRSⅡ技術に進化した「GRASPIC DS-2」を発売します。
更なる世代進化が進み、ブロック剛性を向上し倒れこみの抑制を図るミウラ折りサイプの登場です。ミウラ折りとは、三浦公亮氏(東京大学名誉教授)が考案した地図の折り方だという。潰れることで強度を増す折り方としても知られています。
これを流用したミウラ折りサイプは非常に複雑な立体構造です。内部まで折れ曲がったサイプであり、ブレーキによりブロックに力が掛かっても隣あうブロック同士が支え合い倒れこみを最小限に抑えます。接地面積が増大し、ナノフィットゴムが持つ撥水効果を最大限引き出すことが可能です。
採用されたのは2005年発売の「DSX」。2008年の「DSX-2」で進化し、2012年の「WINTER MAXX」(2016年「WINTER MAXX 01」に名称変更)は、サイプ幅を25%細くした新ミウラ折りサイプを採用。シャープになったサイプ幅がブロックの倒れ込みを抑制します。
そして2016年、「WINTER MAXX 02」は製品主張こそミウラ折りサイプに触れていないものの、これまで積み重ねられた技術の結晶であることは間違いない。新開発のMAXXグリップパターンとしてブロック強化を果たします。その結果アイスブレーキ性能で12%もの向上を謳います。2017年CUVサイズを追加。
2020年、氷に超速で効くダンロップ史上最高の氷上性能を謳う「WINTER MAXX 03」投入。ズバリ、アイス性能の更なる向上を強調した氷上性能特化型プレミアム製品です。
トーヨー ミニバンへの回帰
スタッドレスタイヤの全体傾向として1つの製品で乗用車用は勿論、ミニバンにも対応する汎用性能が高度化、SUV/4×4においてさえもその流れが強まっています。
これが意味するものは新たなカテゴリーの細分化は必要なし、の様相が強まっているということ。現状、トーヨー以外でミニバン対応を謳う製品は見られません。
ミニバン専用はふらつきなどによる片減りや偏摩耗の抑制により、効きを高めるのが最大の主張点です。そこでトーヨーは、ミニバンだけに留まらずSUVをも取り込んだハイト系への対応に向かいます。2017年に発売された「Winter TRANPATH TX」はこのアドバンテージを強調する製品です。
最新は夏タイヤのミニバン対応技術を蓄積したことから実現したもの。その歴史を確認します。
遡ること1998年、「Winter TRANPATH ms」が初代です。1995年に夏タイヤにおけるミニバン専用として「TRANPATH MP」シリーズを他メーカーに先駆け発売、この流れによってスタッドレスにも専用の発想を採用します。
2002年発売の「Winter TRANPATH M2」は、氷上での引っ掻き効果が高いクルミ殻をトレッドゴムに配合した製品です。3代目は2005年発売の「Winter TRANPATH MK3」、コンセプトはクモの巣状の特殊な形状であるスパイダーサイプが、全方向360°効きを発揮する。
そして2008年に投入された「Winter TRANPATH MK4」は、トリプルトレッド構造をスタッドレスで初めて採用、全方向に効く360°スタッドレスのコンセプトを踏襲します。そして2011年発売の「TRANPATH MK4α」は「MK4」と比較してアイス性能の進化を訴えました。
2017年「Winter TRANPATH TX」を発売。敢えてミニバン専用とは謳わずSUVやミニバンなどのハイト系を強調、新たなジャンルを狙います。
OBSERVEの変遷
「OBSERVE」は、トーヨーの冬用タイヤを代表するブランドで、1990年代から「GARIT」シリーズを軸に広がり、その後「GIZ」や「GSi」へと進化して来ました。
2000年代後半の「GARIT G5」までは氷雪路の基本性能を高める開発が続き、2014年の「OBSERVE GARIT GIZ」では鬼クルミ殻や吸水性素材を取り入れ、氷上性能を飛躍的に強化しました。
2020年の「GIZ2」はウェットやシャーベット路での安定性、さらに効きの持続性に重点を置き、2024年登場の「GIZ3」では植物由来素材を導入しつつ氷上と耐久性を両立しています。
SUV専用としては2013年の「GSi-5」が最初の本格モデルで、車重や高重心に対応した強化設計が特徴でした。その後2021年の「GSi-6」で圧雪やウェット性能がさらに向上し、近年は深雪や荒れた路面を重視する「W/T-R」も投入されています。
グッドイヤー ICE NAVIで独自進化
グッドイヤーのスタッドレスタイヤブランドは「ICE NAVI(アイス ナビ)」です。最新は2021年に発売した「ICE NAVI 8」になります。
1997年に初めて日本市場に導入されたのが「ICE NAVI」、コンパウンドに撥水シリカを採用した製品です。そこから20年となる節目「ICE NAVI 7」が登場、そして「ICE NAVI 8」になり更なるハイレベルでプレミアム化を実現しています。
2代目は2000年発売の「ICE NAVI NEO」、ミクロのガラス繊維マイクロガラスをコンパウンドに採用し引っ掻き効果を強調。2003年には「ICE NAVI NH」が登場。Hybridテクノロジー、バイオトレッド、グラスファイバーを採用したHybridスタッドレスを謳います。
2006年「ICE NAVI ZEA」、 Hybridテクノロジーの基本コンセプトを踏襲、条件が異なる様々な路面状況に対応し、安全性の維持を謳った「ZEA」の集大成です。
2009年には「ICE NAVI ZEAⅡ」へ。「ICE NAVI ZEA」を上回るアイス、スノー性能、そしてドライ性能、更に耐摩耗性まで向上。そして「ZEAⅡ」はマイナーチェンジへ向かい独自の延命を図ります。
2015年、コンパウンド変更に踏み切りました。新たなZEAⅡコンパウンドへ進化。パターンも新ZEAⅡパターンとなり、アイス性能の飛躍的向上が実現します。実はこの施策、住友ゴムが行ったスタッドレス戦略の一環では。既にグッドイヤーとは提携解消にあるものの、「ZEAⅡ」は住友ゴムが製造します。従来品に対してコンパウンドの変更を実施し、製品寿命の先延ばしが狙いでは。
その間、本流「ICE NAVI」シリーズは正当進化も果たしています。2013年発売の「ICE NAVI 6」は6代目、従来品「ICE NAVI ZEAⅡ」の後継として、氷雪路での力強い走り、ライフの長さ、更にドライ・ウエット路でのシャープなハンドリングの3つを強調。
国内市場へ登場して20数年、決して長くは無いけれど主張は響いています。また住友ゴムの影響が感じるもそこは一線を画す展開でした。
ミシュラン 日本で40年もの歴史
ミシュランのスタッドレスタイヤは日本で40年にも及ぶ歴史を誇ります。トレッドパターンに進化を委ねたその歴史に触れてみます。
1982年に波型傾斜サイプを採用した「XM+S100」が登場。当時スパイク粉塵が社会問題化している時でもあり、スタッドレスは次世代への可能性を強烈に示しました。1991年「MAXI-GLACE」が登場。スパイクタイヤは完全使用禁止になりました。
1995年にはY字型サイプを持つ「W EDGE」、1997年Zサイプの「MAXI ICE」が投入されました。1999年「MAXI ICE-2」を経て、2001年クロスZサイプの「DRICE」が登場します。クロスZサイプはその後進化を繰り返し、現在の「X-ICE」シリーズに継承されています。
2004年クロスZサイプ踏襲の「X-ICE」、2008年にはクロスZサイプとマイクロポンプの「X-ICE XI2」が発売されました。この世代からサイプにプラスして素材進化が飛躍的に向上を果たします。氷とタイヤの間に発生する水膜を吸水し密着を高め、更にエッジ効果でアイスグリップを高めるのが狙いです。
そして2012年「X-ICE XI3」となります。「X-ICE」シリーズの第3世代を謳いクロスZサイプ、マイクロポンプ、ZigZagマイクロエッジからなる、トリプルエフェクトブロックが氷雪性能を高めます。開発は日本の研究開発チームが中心になり、北海道の士別にある開発センターで進められたことは、日本の冬に対応出来る製品であることが響いて来ました。
これをベースに2017年に「X-ICE3+」へ進化します。前作から移行期間が長かっただけに開発に対する期待は大きいかと。最新は2020年発売の「X-ICE SNOW」です。SUV用「X-ICE SNOW SUV」を同時展開しています。
ザックリ40年にも及ぶ歴史です。2004年に登場した「X-ICE」あたりからが身近な存在になるのかな。それ以前の製品は、アイス性能への拘りがタイヤ評価に直結する風潮とは少し異なるような気がします。
ピレリ 日本専用設計からAPAC向けへ
日本の降雪環境は欧州とは異なります。スタッドレスへはアイス性能の要求がより厳しく、国内向けとしての主張はその対応が不可欠です。
2004年に発売された「ICESTORM」は日本国内での開発がより強調された製品です。ここからピレリは日本の冬に対する専用性に拘っていきます。
2007年「ICESTORM3」を発売します。日本の雪質を研究し開発した日本向けを更に強調し、特にアイス路面での性能向上を謳っているのが特徴とされました。
2009年には「WINTER ICECONTROL」が投入されました。氷雪性能とドライ性能の両立を謳い、同様に日本市場へ向けて開発されたことを主張。性能と伴にコストパフォーマンスに評価を得たことで注目の製品となりました。
そしてAPAC向けへ
2014年「ICE ASIMMETRICO」もこれを踏襲します。更には日本、中国などAPAC(アジアパシフィック)向けが本質とな。その意味はコストパフォーマンスの良さです。それまでの日本向けからの転換は中国資本になったこともあるでしょうけど、市場規模を考慮してのことかと。国内専用だけでは無駄が多いと判断か。
またこの間、ピレリのラインアップはプレミアム進化も果たしています。「WINTER SOTTOZERO」シリーズや「WINTER SNOWCONTROL」シリーズ、更には「SCORPION」シリーズなど、高次元のコントロールを実現するピレリのテクノロジーが投入された製品がラインアップされています。
しかしながら、やはり日本国内で注目されるのは国内専用設計によるアイス性能の高さです。ここに拘りを見せる製品が評価されるのがこれまでの動きですから。しかも安価なら尚良し。専用設計はやや薄れたものの、それでも「ICE ASIMMETRICO」は発売間もなくて大注目になりました。実質2シーズンで不動のものとしました。
そしてこれを踏襲するのが2018年登場の「ICE ASIMMETRICO PLUS」です。コンセプトは踏襲、コンパウンドの変更でより向上効果が期待できるのでは。
2022年には現行品となる「ICE ZERO ASIMMETRICO」を投入します。創立150周年を迎えたことを記念し発表は駐日イタリア大使館で行われました。コンパクトからミニバン、SUVまでフォローします。
コンチネンタル 世代進化が進む
コンチネンタルが国内市場に登場したのは1974年から、当初はヤナセが輸入元でした。そして2002年からはヨコハマが。2014年からコンチネンタルタイヤ・ジャパン設立により、独自展開が開始されました。2016年4月からコンチネンタルの直接展開に切り替わります。
国内市場で一般的製品として取り上げられて来たのが「ContiVikingContact 3」あたりからでは、2003年のことです。日本向けとしながらも、輸入車・国産高級車にも幅広く対応することが謳われていました。
2008年には「ContiVikingContact 5」を導入。横滑り防止装置であるESC対応を謳うプレミアムスタッドレスです。このコンセプトを踏襲したのが2014年発売の「ContiVikingContact 6」です。
2014年からコンチネンタルは日本法人を設立、ボリューム展開を開始しました。その第1弾と言ってもいいのが2018年発売の「VikingContact 7」です。「VikingContact」シリーズで初の左右対称パターンを採用しコンセプトを一新。名称も夏タイヤ同様にContiが省かれ世代進化をアピールです。
更に2019年新たな「NorthContact NC6」を投入。ニュースタンダードを謳いアイス路面でも搭載するパフォーマンスを最大限に発揮するのが主張点。第6世代後期、いや第7世代になるのかな。
2024年には「VikingContact 7」の氷雪性能をさらに強化し、転がり抵抗の改善やノイズの低減などプレミアムである要素を兼ね備えた「VikingContact 8」を発売します。そして低温、凍結、雪の多い路面状況での走行安全を開発の第一目標に、より安全・安心な氷雪路の走行を謳う「NorthContact NC7」も発売になりました。
「NorthContact NC7」においてはセーフティ・スタッドレスタイヤを謳うも、同時発売の「VikingContact 8」がプレミアムを主張するので、そこは明確にスタンダードの位置付けが適しているかと。