SUV/4×4専用スタッドレスタイヤ、過去とは異なる方向性!

 SUV/4×4への車種人気でスタッドレスタイヤも当然興味は爆上がり。一昔前、3世代ぐらいだから10年程前ですね。当時は乗用車用に比較して、性能面で見劣りすると言われていました。

 その理由はモデルサイクルが長い、新製品への移行が進まないこと。これにより年単位で新技術が登場し、それを搭載する乗用車用とは性能差が広がるばかり。また全体的な車種ボリュームの兼ね合い、当時は今ほどSUVの販売台数が多くなかったのでメーカーの積極性が欠けていた‥ など。

 ただ重量があり重心が高いクルマの性格からやはり専用化が理想。これで最新が進めば氷雪路の制動性能、そしてコーナーリング性能など得られる恩恵は大きいはず。

 そして2009年あたりを境に、この状況から変化が見られるようになりました。より進化した乗用車用の技術を導入、氷を引っ掻くことや雪を噛む効果、排水性の向上、更に雪の無いドライでの性能も乗用車用並に進化し、当然ふらつきや片減りの対策もしっかり施された製品が見られるようになったのです。

 そこから少しずつ底上げが進みます。今まで装着サイズの問題から、仕方なくSUV/4×4スタッドレスタイヤを装着していたユーザーにとっては朗報。ただその流れ一気には進みません。まだまだ従来を引きずるものと、最新へ移行した製品の2極化状態が一定期間混在します。

 その後、前者も技術進化が進み同時にブランドも乗用車用へ取り込まれていきます。スタッドレスとして専用ブランドの確立を図った、と捉えるべき。その結果、ブランドラインアップのひとつにSUV/4×4専用が追加されるようになりました。

 例えば、ヨコハマは「GEOLANDAR」から「iceGUARD」へ。ダンロップは「GRANDTREK」から「WINTER MAXX」へ。トーヨーは「Winter TRANPATH」から「OBSERVE」へ向かうも新たには「Winter TRANPATH」を再度併用するケースもあったりして、なので全てではないですけど‥ ブリヂストンは当初から「BLIZZAK」に拘っています。海外メジャーはグッドイヤーが「ICE NAVI」、ミシュランは「X-ICE」など。

 当サイトは、従来こそ SUV/4×4スタッドレスタイヤ性能比較 を構築し、夏タイヤ同様専用タイヤとしての位置付けを図りました。しかし、触れた通りその後の流れを鑑みると、乗用車用とSUV/4×4を統一ブランドの観点から探るのが理想的と考えました。従って分離したページを再度統合し1本化しています。

 ただ直近ではSUV/4×4において、乗用車用にサイズ追加の施策が顕著になりつつあります。乗用車のプラットフォームを流用したCUVの隆盛など、諸々車種事情の影響があります。

 また乗用車と同サイズの場合はどちらを選べばいい? 一例だけれどダンロップ、「使用環境に合わせて選定しましょう。SUV/4×4タイヤは雪上性能を重視しており、高い駆動性能を発揮するためタイヤの回転方向を指定しております。乗用車用は市街地走行での性能を重視しています。従って好みと使用環境によって選定をお願いします」とな。

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