8月に入りスタッドレスの新製品、一部はいよいよ発売開始になりました。連日35℃を超える酷暑ながら例年通りの動きで冬商戦がスタート。世界大運動会が絶賛開催中なのでTVCMは例年よりも遅れ気味になるはず。それもこれが終わればいよいよ放映になるかと。
メーカー施策は年々早期化へ
10月からの本格的キックオフを鑑みれば、8月の新製品発売は決して早過ぎではない。その間に広告を打って製品認知を植えつけます。新製品の優位性を少しでも販売ボリュームへ繋げたい、メーカー施策は年々動きの早期化が顕著です。
季節製品のスタッドレス、実質の販売期間は10月に始まり、盛り上がりは11月~12月末まで。もし12月に都市部で雪が降るなどすれば需要は最大化、12月末を待たずしてメインサイズの売り切れが見られます。
スタッドレスはシーズン内いつでもサイズ補充(製造)が行われる訳ではありません。シーズンに入るずっと前に需要見込みを想定、その数を製造したら終了となる。売り切れでも追加は無し。従ってシーズン内に希望サイズが完売し買えない、という事態珍しいことではありません。
メーカーにすれば需要数の想定は非常に難しい。過去データ等駆使するだろうけれどそこは季節性のもの。暖冬ではガッカリ、早期の積雪あれば想定外の売れ行きでニッコリ。
但し、近年はオールシーズンの台頭で非降雪地域でのスタッドレス需要に変化が見られます。双方の需要増がメーカーにとっては最善です。ただ冬タイヤとしてオールシーズンを括れば一方の増加はもう一方の減少を招く弊害も。
その点からすると、オールシーズンの冬に耐えられるイメージにプラスして、通年利用の更なる有効性を強化すべきでは。そう夏タイヤとしての役割も明確に。
2021-2022年冬シーズンはコロナ禍の影響が継続しているはずだし、オールシーズンに対する本質的な見込みが立て難い。するとあと2~3年、経過観察の期間が必要かもしれません。オールシーズン需要に対してはそこまで探る必要ありかと。結果としてスタッドレスの把握が明確化されるということに繋がります。