オールシーズンタイヤはそれまで国内の冬環境を鑑みると、普及に対する可能性は低いと考えていました。その為かグッドイヤーが主張を強化するも、その他メーカーの消極性からいまひとつ響かない。やはり難しい、というのが正直な印象でした。
2019年からラインアップが拡大!
2019年に従来からのグッドイヤーに続きブリヂストンを除くその他メーカーの積極投入が実現、ラインアップが拡大したことで注目度はうなぎのぼり。カテゴリーとして認知向上を果たします。
ただ夏・冬用の性能を兼ね備えた通年用としつつも、冬の有効性に期待するのが多勢だったかと。従ってスタッドレスに次ぐ冬用タイヤ選択肢のひとつ、という位置付け。
そこから3シーズン目の2021年、そう今シーズンは毎週更新する当サイトのコンテンツランキングで、夏タイヤ全盛のこの季節でもカテゴリー部門で常にトップ10入りする状況です。これには通年用としての理解が広がった、という捉え方が可能に。
スタッドレスタイヤと比較されることが多く、それを前提に冬製品としての訴えに限定してきましたが、今後は通年で情報云々を伝える必要性ありと考えています。
製品別順位を確認してみる
因みに製品別はどうよ? トップ10入りする製品は無いけれど、それ以降についての順位は未確認でした。いい機会だし掲載の10銘柄、最新(2021年6月4日~6月11日)順位を確認してみます。なお( )は昨年(2020年6月5日~6月11日)順位です。比較してみましょう!(夏・スタッドレス・オールシーズンの全銘柄掲載数合計は164です。)
37(85) ミシュラン CROSSCLIMATE SERIES
41(―) コンチネンタル ExtremeContact DWS06 PLUS
63(95) ファルケン EUROWINTER HS449
66(109) ヨコハマ BluEarth-4S AW21
68(107) ダンロップ ALL SEASON MAXX AS1
89(117) グッドイヤー Vector 4Seasons Hybrid
106(90) ピレリ Cinturato ALLSEASON PLUS
118(153) トーヨー CELSIUS
120(146) グッドイヤー Assurance WeatherReady
122(―) ピレリ SCORPION VERDE ALL SEASON SF
通年という点ではやや微妙、物足りない順位です。しかし、昨年と比較すれば明らかにアップしているし、認知向上は間違いないかと。
最も興味を持たれたのがミシュラン「CROSSCLIMATE SERIES」です。またコンチネンタル「ExtremeContact DWS06 PLUS」はスポーツへも掲載、メーカー主張のドレスアップスポーツを兼ね決してオールシーズンとは位置付けない施策が夏タイヤとして受け入れられたような。
一方筆頭であるはずのグッドイヤー「Vector 4Seasons Hybrid」がこの位置は厳しい。ファルケン「EUROWINTER HS449」はいい位置につけています。下位に沈むのはいずれもSUV専用、これは致し方ないでしょ。
ということで、既に連日30℃前後となっているいま、季節はもう夏と言っていいでしょう。それでもスタッドレスタイヤを大きく凌ぎ、夏タイヤ同様の順位を得ていることでオールシーズンの通年理解はやはり間違いない、と受けとめます。
